freqdrop

notes around DTM by a weekend creator

「X-TOUCH MINI」が「Cakewalk by Bandlab」で動かない詳細と反省点

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ついに!

気になっていたBEHRINGER(ベリンガー)のUSBコントローラー X-TOUCH MINI」を購入しました!

2021年5月、緊急事態宣言下のゴールデンウィークで使う時間を確保できそうだったためです。
(ショップの所持ポイントやクーポンも後押ししました。)

連休前に発注したら翌日には到着し、休みに入るとうきうきしながら開封してPCにつないでみました。
しかし!
喜びもつかの間、DAW (Cakewalk) に認識させて使い始めてみると・・・あれあれ?
どうも挙動がおかしいです。。。
付属のマニュアルの記載ともほとんどかみ合わず、押しても何も起こらないボタンすらあります。

再度調査してみましたが、インターネットには情報が見当たりませんでした。
他にもやりたいことがありすぎて時間が足りないくらいなのに、この状態からひとつひとつ確認していくのは流石に無理です。

ダメだ。。。!

私の環境には合わないようなので、残念ながら諦めてネットで売ることにしました。
(幸いにもメルカリ2時間程度で即売れしました。)

2021年7月25日 追記
メルカリについては、次の記事で紹介しています。
500円分のポイントをもらってはじめられます!
freqdrop.hatenablog.com

ということで、嵐のように過ぎ去った「X-TOUCH MINI」ですが、期待もあっただけにこの失敗はこたえます。
また、今後は同じような失敗を繰り返したくないと考えています。
そこで今回は、この失敗から学んだ教訓をまとめたいと思います。

なお、本記事は「X-TOUCH MINI が悪い」という意図は全くありません。
単に「私の調査不足と私の環境に合わなかっただけ」です。
つまりこの記事では、私の行動と環境を踏まえた反省となっております。

2021年5月21日追記
後日、KORG社の「nanoKontrol2」に買い換え、無事に動作させられました。その記事も書きましたので、ご参考頂ければ嬉しいです。
freqdrop.hatenablog.com

どこが私に不都合だったか?

まず「X-TOUCH MINI」のどこがどう私に不都合だったのかをまとめます。

Cakewalk by Bandlab」と「X-TOUCH MINI」だと、まともに動かなかった

まず、導入不可の決定打となった理由を説明します。

私のDAWは「Cakewalk by Bandlab」です。
この「Cakewalk by Bandlab」で「X-TOUCH MINI」を動作確認したところ、ちょっとまともに動かない状態でした。

具体的には、次のような挙動です。

まず、付属マニュアルに記載されたインターフェース(各種ボタン、ツマミ、スライダー)の配置は、次のとおりです。
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しかし、「Cakewalk by Bandlab」に「X-TOUCH MINI」をMCモードでつないでみると、次のような挙動になりました。
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上図の(*1)と(*2)のところは、次のようになります。
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いったん、ここまでは調べて中止しました。
情報が参考になれば幸いです。

なお、次の記事での「下調べ」の際には、MCモードにより各トラックごとのボリュームを各ツマミで操作したり、各トラックのミュートなども操作できる動画もあったのですが、そういったことは私の環境では再現できませんでした。
freqdrop.hatenablog.com

ちらみに「Cakewalk by Bandlab」に「X-TOUCH MINI」を認識させるところまでは、上述の下調べの記事のおかげで、割とすぐにできました。

  • まず、「X-TOUCH MINI」をコントローラとして使用する大前提として、「MCモード」というフィジカル・コントローラとして動作するモードに切り替えます。
    「MCモード」への切り替え方法は、公式サイトにもあります。
    「MCモード」にすることで、ようやくコントローラになります。
  • Cakewalk by Bandlab」側でも「MCモード」の設定が必要です。
    Cakewalk by Bandlab」の環境設定で「X-TOUCH MINI」を「MCモード」で登録し、必要に応じてユーティリティメニューに追加される「MCモード」の設定を見直します。

「MCモード」とは、MIDIコントロールデファクトスタンダードになっているプロトコル仕様のようで、フィジカル・コントローラからDAWをコントロールするための規格のひとつです。

これで「Cakewalk by Bandlab」で「X-TOUCH MINI」を認識するところまではOKでした。
しかし、前述のとおり、マニュアルの配置と全然異なる謎の挙動になりました。
手探りで実機確認しながらまとめようとしましたが、かなり果てしない労力に思えます。
ネットにも情報がないので、完全に手探りです。
「X-TOUCH MINI」のキーマップを編集するための専用の公式エディタも存在するようですが、そこまでやっている手間暇は到底確保できません。

ということで、せっかく購入したのですが残念ながら即売却に舵をきりました。
人柱として時間と労力を掛けてでも先人になることが目的ならこのまま調査を続けてもよいのですが、今回はそれが目的ではないので中止としました。

デフォルト(非MCモード)だとMIDIパッド扱い

そもそも「X-TOUCH MINI」はこの形状からしてもボリュームやPANなどを操作することが目的のフィジカル・コントローラだと思います。
しかし、なんとデフォルトでは、ツマミやスライダーでノート(音符)が割あたっていて、謎のMIDIパッド状態になっています。
これをMIDIパッドとして使うシーンがあるとは到底考えられないのですが、デフォルトではMIDIパッド状態。
つまり、「X-TOUCH MINI」のデフォルト状態だと「Cakewalk by Bandlab」ではフィジカル・コントローラとして動作しません。
この仕様にはちょっと驚きましたが「MCモード」に切り替えれば済む話なので、大きな問題ではありません。
しかし、前述のボタン配置が謎すぎる件は残念ながら解消せず、導入には至りませんでした。

なぜ失敗したか?

なぜ今回の失敗が起こったのか考察します。

Cakewalk by Bandlab」に対して「X-TOUCH MINI」の事例が無い点を軽視した

実はそもそも、「Cakewalk by Bandlab」と「X-TOUCH MINI」を組み合わせた事例(解説動画など)が見つかっていませんでした。
国内はもちろん、海外にも見当たりません。
「MINI」でなく「X-TOUCH」シリーズの他の製品なら、「Cakewalk by Bandlab」と組合せた事例が(少ないですが)ありました。
そのため、楽観的に「大丈夫だろう」と憶測してしまいました。

その結果がこれです。
同じシリーズとはいえ製品としては別なので、楽観的に「大丈夫だろう」と憶測するのは禁物。
きちんと根拠を集めておくべき(情報がないなら警戒すべき)だと反省しました。

Cakewalk by Bandlab」で「X-TOUCH MINI」が動かない「Discuss」があったのにチェックを怠った

実は「Cakewalk by Bandlab」の海外の「Discuss」で数件、「X-TOUCH MINI がうまく動かないんだけど・・・」というトピックがいくつかありました。
上述の「X-TOUCH」シリーズの事例があったのと、英語の分量が相当しんどかったので、ちゃんとチェックしませんでした。
完全に言い訳ですよね。。。
つまり、平たくいうと臭いものに蓋をする方式で失敗したと言えます。
「恋は盲目」にも似た思い込みで「何とかなるだろう」という根拠のない楽観視が根底にあったと思います。

教訓

なんだかこうまとめてみると、お恥ずかしい限りで、起こるべくして起こったようにも思えます。

  • インターネット等に事例が豊富にあるか確認する
    もし事例が十分でない場合は原則、避ける。
  • 不具合のコメントは英語であってもしっかりとチェックする

「X-TOUCH MINI」の良かった点

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私の環境では動かせませんでしたが、製品として良かった点がいくつかあるので挙げます。

  • サイズが絶妙!
    本体の幅、奥行き、高さ、がコンパクトながら絶妙なサイズになっていて、ツマミやボタンを操作してもガタつきなどは一切なく、非常に安定していました。
    また、ツマミやボタンのサイズや間隔も絶妙で、非常に操作しやすかったです。
  • クリック感が良い!
    ボタンの重くも軽くもないクリック感が気持ち良かったです。ボタンはおそらくシリコン製でほどよく滑らか、丸みもあってソフトです。ツマミもクリックでき、そのクリック感も良く、回したときの抵抗感も気持ちの良い操作感でした。
  • つまり、環境にフィットして動作すれば、とても気持ちよく使えるデバイスだと感じました。

Designed in Germany, made in China

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どこにも情報がなく届いてから知ったのですが、製造は中国でした。
ドイツ製品だとは知っていたのですが、製造国は異なるのは、考えてみたら一般的なことですね。
ただ、ドイツの品質基準で作られているかは不明でした。
日本製品の場合は、工場が海外であっても日本の品質基準で製造する方針を良く聞きますが、この製品はどうなんでしょうか...
触ってみた感じでは、特に何の違和感もありませんでした。

まとめ

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ということで、今回は「X-TOUCH MINI」を買って失敗した内容とその反省をまとめました。
今後、同じような過ちを繰り返さないようにしたいです。

なお、繰り返しになりますが「X-TOUCH MINI が悪い」という意図は全くありません。
単に「私の調査不足と私の環境に合わなかっただけ」です。

また、参考情報になりますが「X-TOUCH MINI」はDTM用途よりも写真現像の「Adobe Lightroom」で活用する方法のほうが、情報量が豊富だったりします。
Adobe Lightroom」をご利用の方は、「X-TOUCH MINI」の導入も検討候補になると思います。